次年度の雇用と生活が不安になってくる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。私たちも次年度採用のための面接が迫ってきていて、日に日に不安感が強まっています。
さて、そんななか、心理職ユニオンは都教委とスクールカウンセラー(以下、SC)の次年度の採用について団体交渉をしてきました。
◆都教委の回答はいつもこんな感じ…
心理職ユニオンからの要求項目は以下の2つ。
①再任用回数限度が4回となっていて、5回目は新規採用と継続採用が一緒くたに審査されるっていう方法はやめてほしい。継続採用扱いにしてほしい。
②どうしても新規採用するのであれば、これまでの都SCとしての経験を考慮してほしい。
まず都教委の回答からお伝えします。
①について。
「『東京都公立学校会計年度任用職員の任用などに関する規則』、こちら平成27年1月29日の東京都教育委員会規則第5号ということですが、こちらの第4条の第6項ですね。『公募によらない任用は、4回を上限とする』というふうに定められておりますので、こちらでご回答させていただきます」
・・・漢字が多くてわけわかりませんが、要するに「再任度回数限度を4回までとする規則がある」という回答ですね。
……その、そういう規則があるっていうのはわかってるんですよね。
そのうえでその規則は不合理だから変えてくれって要求してるんですが…。
都教委の回答はいつもこんな感じで、やり取りがなかなかかみ合いません。
②について
「『東京都情報公開条例』平成11年3月19日の条例第5号で第7条第6号の二において、『人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ』がある情報として、こちら不開示となっていると、回答いたします」
・・・なんで採用基準を公開することが「公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼす恐れ」があるんでしょうか。理解できませんね。
◆都教委回答にいろいろ突っ込んでみたところ…
さて、こんな回答だけで引き下がる我々ではございません。
いろいろ突っ込んでみました。
まず①については、心理職ユニオンが実施した都SCの方々のアンケートでも、9割以上の方が「この先の雇用契約が更新されなくなる可能性について」何らかの不安を感じると答えていましたし、半数以上の方が「雇用の不安定さ」をストレス要因と選択していました。こういうSCの実態や想いについてどう考えてるんですか?と聞いたところ…
「職業にかかわらずですね、まあどの職業にも、また職種にもですね、不安というのはついてくるのかなと思っています(…)まあ今後もご活躍したいというお気持ちがそれぞれあるということはおっしゃる通りなんですが、我々としては、どうしても選考をしていくっていうところではですね、規則に沿って業務を進めていくという必要がありますので、ご理解いただきたいというところでございます」
!!!!!!!!!
この発言にはびっくりしました、というか腹が立ちました。
都SCは強い雇用不安を抱えているのだと伝えたのに対して、「どの職業にも不安はある」と回答してきたんです。
いやいや、無期雇用で解雇の恐れのないあなた方のような正規公務員の「不安」と、私たちのような1年任期の会計年度任用職員の「雇用不安」とを一緒にしないでもらいたい!とその場でも抗議してきました。
都教委がこのような認識だということがわかって、本当に悲しくなりました。
さて、都教委は何度も繰り返し規則をもちだしますが、じゃあその規則がある理由って何なんですか?再任用回数限度が4回に定められている理由ってなんなんですか?って聞いてみました。
「ちょっとそのえーとどうして4回にしているとか、そういったところは総務局で検討して決めているところですので、あのー今時点ではちょっとお答えを持ち合わせておりません」
・・・わからないんかい!
何度も団体交渉して、その規則を変えてくれって言ってるので、なんでそういう規則があるのかその理由・根拠くらい調べてほしいですね。
ていうか理由もわからない規則にただ従っているだけって何なんでしょう…。
②についても、都SCのこれまでの経験って本当に全く考慮されないんですか?って何度か突っ込んでみましたが、こちらは「考慮するともしないとも答えられない」っていうことで都教委も頑張っていて、なかなかそれ以上の回答は引き出せませんでした。
◆まだまだあきらめません!!
都教委との団体交渉はこんな感じで、あまり具体的な成果は得られませんでした。
ただ都教委の姿勢・認識はよくわかる交渉だったかなと思っています。
そんななかで、再任用回数限度の4回を過ぎた初めての採用審査が始まってしまいます。
みなさんいろいろと不安を感じていると思いますが、心理職ユニオンはまだまだあきらめません。
以下のようなことをしていこうと先日の会議で確認しました。
👇
①1月下旬に都SCの採用通知が発送される予定ですが、その直後に説明会を行います。
万が一不採用になってしまった方も是非参加してもらえればと思います。
一緒に何ができるのか考えていければなと思います。
②心理職ユニオンのメンバーがもし採用されなかったら、都教委と不採用の撤回を求めて団体交渉しようと確認しました。
正直、団体交渉で不採用を覆すって難しいみたいですが、でも可能性は薄くてもやれることはやっていきたいと思います。
③それと、やっぱり都教委と団体交渉しているだけではなかなか変わりません。
社会的な雰囲気づくりと言いますか、世論を味方につけないといけないなと思っています。そこで改めてSC実態調査をしたいと思います。
そして、その結果をもとに世論に訴えかけていきたいと思います。
また通知しますので、皆様ぜひご協力お願いいたします。
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